TOEIC Speakingとは 2026年版|11問20分の内容・採点・受験料と、本番と同じ時間で解ける模試11問

TOEIC のスピーキング試験は、Writing とセットでなくても、Speaking だけで受けられます。 名称は TOEIC® Speaking Test、11問・約20分・スコアは 0〜200点、受験料は 6,930円(税込) です。Writing も合わせた TOEIC® Speaking & Writing Tests(TOEIC S&W)として受けることもでき、そちらは 10,450円(税込) です(金額・日程はいずれも2026年8月27日時点のIIBC公式情報)。

この試験の情報は、公式サイトの「テストの形式と構成」「スコアの目安」「Score Range Descriptors」「公式データ・資料」と4ページ以上に分かれて置かれています。正確ではあるのですが、初めて調べる人が全体像を一度に掴める形にはなっていません。一方、第三者の解説記事は、公式が明示していない設問番号(Question 4-6、Q5-7、Q7〜Q9など)を書き手ごとにバラバラに振っており、現在は出題されない設問への言及が残っているものもあります。

この記事では、TOEIC Speaking の11問がどう構成され、何をどの順で評価されるのかを、公式で確認できる事実だけで1枚に束ね直します。そのうえで、本番と同じ時間で解ける模試11問を、音声・解答例・採点シートごと置いています。読み終えたとき、受験するかどうかを判断でき、そのまま自分の現在地を測れる状態を目指します。

結論 ― この試験は「話す速さ」ではなく「積み上がる評価項目」を測る

先に結論を示します。TOEIC Speaking について押さえるべき仕組みは、次の3つです。

  1. L&Rとは完全に別の試験で、Speaking だけの単独受験もできる。 申込も日程もスコアも独立しています。
  2. 11問は5種類の設問に分かれ、準備時間が設問ごとに違う。 応答問題の3問だけ準備時間が0秒で、残りの8問には45秒の準備時間があります。
  3. 評価基準は設問が進むほど累積する。 音読では発音とイントネーション・アクセントだけが見られ、写真描写ではそこに文法・語彙・一貫性が加わり、応答問題以降ではさらに内容の妥当性・完成度が加わります。

3つ目が、この試験の性格を決めています。設問の並びは、そのまま評価される能力が増えていく順に並んでいます。つまり、発音がきれいなだけでは前半で止まり、後半の設問では点が伸びません。以下、順に分解します。

TOEIC Speaking Testの全体像 ― 11問・約20分・0〜200点

L&RとS&Wは何が違うのか

TOEIC L&R が測るのは、聞く・読むという受容技能です。マークシートで解答し、正誤が決まっています。対して S&W が測るのは、話す・書くという産出技能です。試験会場のパソコンに向かってマイクに話し、キーボードで文章を打ちます。正解の文章は存在せず、評価基準への適合度で点が決まります。

この違いは、準備の方法をまるごと変えます。L&R は正答数を増やす訓練ですが、S&W は自分が産出したものを基準に近づける訓練です。同じ「英語力」という言葉でくくると設計を誤ります。

なお、英語を話す力を測る試験は S&W だけではありません。TOEIC(L&R)と VERSANT で測っているものがどう違うのかを、試験の設計から比べたい方は、TOEICとVERSANTの違いで、それぞれが何を測る試験なのかを整理しています。

Speakingだけ受けることもできる

受験の形は2通りあります。

受験形式内容受験料(税込)
TOEIC Speaking TestSpeaking のみ(11問・約20分)6,930円
TOEIC S&WSpeaking(11問・約20分)+ Writing(8問・約60分)10,450円
2026年8月27日時点のIIBC公式情報。追加申込期間中は受験料が異なります

単独受験でも、Speaking の中身は同じです。11問・約20分・同一の設問構成で、S&W として受けた場合との形式差はありません。スコアも同じ 0〜200点で発行されます。

受験者は1年で43%増えている ― 伸びているのは企業・学校側

この試験を「マイナーな試験」と捉えていると、状況を読み違えます。受験者数がここ1年で急に増えています。

2025年度の TOEIC Speaking の受験者は、公開テスト12,207人に対し、団体特別受験制度(IP)が36,727人でした。IPは、企業や大学が所属する社員・学生を対象に随時実施する受験制度です。

年度IP(Speaking)前年比
202323,350人
202425,609人+9.7%
202536,727人+43.4%

1年で43.4%増、2023年度比では57.3%増です。一方、同じ期間の公開テストは11,348人→12,207人(2年で+7.6%)と穏やかでした。つまり、増えているのは個人の申込ではなく、企業・学校が実施する受験です。2025年度のIP 36,727人の内訳は、企業・団体26,435人/学校10,292人でした。

伸びているのは Speaking です。Writing のIPは14,761人→14,158人→15,808人と横ばい寄りなので、「S&W全体が伸びている」と読むのは不正確です。企業が測ろうとしているのは、書く力よりも話す力だということになります。

公開テストとIPを合わせた Speaking の受験者は、2023年度の34,698人から2025年度の48,934人へ、2年で41.0%増えました(IIBC『2026 DATA & ANALYSIS』)。勤務先で受験することになる可能性は、数年前より確実に高くなっています。

5種類・11問の設問構成 ― 解答時間と準備時間の一覧

Speaking Test の11問は、次の5種類に分かれます。公式は設問番号を明示していません。ここでは公式の設問名と問題数だけを使います。

設問(公式名称)問題数解答時間準備時間評価基準採点
Read a text aloud(音読問題)2各45秒各45秒発音/イントネーション、アクセント0〜3
Describe a picture(写真描写問題)2各30秒各45秒上記すべて+文法/語彙/一貫性0〜3
Respond to questions(応答問題)315秒または30秒0秒(各質問とビープ音の間に3秒)上記すべて+内容の妥当性/内容の完成度0〜3
Respond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)315秒または30秒45秒上記すべて0〜3
Express an opinion(意見を述べる問題)160秒45秒上記すべて0〜5

準備時間が0秒の設問が3問ある

この表でいちばん重要なのは、応答問題の3問だけ準備時間が0秒だという点です。質問が読み上げられ、ビープ音との間に3秒あり、そこから15秒または30秒で答えます。考えてから話す余裕はありません。

残りの8問には45秒の準備時間があります。同じ試験の中に、即応の設問と、設計してから話す設問が混在しているということです。「TOEIC Speaking には準備時間がある」という一般的な説明は、11問中8問についてしか当たっていません。

準備0秒の3問で問われるのは、頭の中で日本語を組み立てて英訳する速度ではありません。質問を聞いた瞬間に英語で内容を立ち上げられるかです。ここは、後半の準備時間つきの設問とは別の訓練を要します。

採点スケールは設問で違う

採点スケールも一律ではありません。11問のうち10問は 0〜3 で、意見を述べる問題の1問だけが 0〜5 です。

つまり、設問によって1点の重みが違います。どの設問で落としても同じだけスコアが下がるわけではありません。上位層の差は、この 0〜5 の1問でつきます。

評価基準は積み上がる ― 上の設問ほど見られる項目が増える

上の表の「評価基準」列をもう一度見てください。ここに、この試験の設計思想が出ています。

  • 音読問題:発音/イントネーション、アクセント
  • 写真描写問題:上記すべてに加えて、文法/語彙/一貫性
  • 応答問題:上記すべてに加えて、内容の妥当性/内容の完成度
  • 提示された情報に基づく応答問題・意見を述べる問題:上記すべて

評価項目が入れ替わるのではなく、加算されていきます。音読で見られていた発音は、意見を述べる問題でも引き続き見られています。そこに文法・語彙・一貫性が乗り、さらに内容の妥当性・完成度が乗ります。

この構造は、発話がどう作られるかのモデルと対応します。Levelt (1989) は、発話の産出を 概念化(何を言うかを決める)→ 文章化(言語形式に変換する)→ 音声化(音にする) の3段階で説明しました。The PAST がスピーキングを3ステップで分解しているのも同じ枠組みです。

設問追加される評価基準主に問われる段階
音読問題発音・イントネーション、アクセント音声化
写真描写問題+文法・語彙・一貫性+文章化
応答問題以降+内容の妥当性・完成度+概念化

音声化だけを鍛えても、この試験では前半で止まります。逆に、内容は言えるのに発音が崩れている人は、後半の設問でも発音の項目で減点され続けます。累積構造とは、そういう意味です。

この構造は、そのまま自己診断に使えます。設問の並びが能力の積み上がり順なので、どこで手が止まったかで詰まりの層が分かります。音読で詰まるなら音声化、写真描写で詰まるなら文章化、応答問題で詰まるなら概念化の問題です。次の章で実際に解けるので、どこで止まるかを見てください。

なお、スコアレポートに出る評価も、この構造を反映しています。公式のスコアレンジ別評価は Speaking が8段階、Writing が9段階で示され、それとは別に Pronunciation(発音)が3段階、Intonation and Stress(イントネーションとアクセント)が3段階で単独表示されます。発音とイントネーションだけが、他の項目から切り離して結果に出るということです。

評価基準そのものの中身(ETSのルーブリックが各段階に何を求めているか)と、Writing も含めた通し模試19問は、TOEIC S&W対策 2026年版|完全模試19問で扱っています。この記事は Speaking 単独受験の入口に絞ります。

評価される項目が設問を追うごとに積み上がることを示す3段の図。下段は音読で発音とイントネーション、中段は写真描写で文法・語彙・一貫性が加わり、上段は応答問題以降で内容の妥当性と完成度が加わる

【無料】本番と同じ時間で解ける Speaking模試 全11問

ここからは実際に解きます。11問すべてオリジナルです。公式問題の英文・写真・音声は一切使っていません。公式音源の無音構造を実測し、準備時間・解答時間・合図の位置を本番に合わせて作っています。

解く前に

  • 録音の準備をしてください。スマートフォンの録音アプリで十分です。録らないと採点できません
  • 音声は止めずに最後まで再生してください。準備時間も解答時間も音源に入っています
  • ビープ音のあとに話しはじめ、次のビープで止めます
  • 解答例は各パートの中に折りたたんであります。自分で解いてから開いてください

各パートは、本番と同じ長さです。5つ合わせて約15分、準備時間と解答時間を含みます。

Part 1|音読問題(Questions 1–2)

画面に出た英文を、45秒の準備のあと45秒で音読します。内容は採点されません。発音とイントネーション・アクセントだけが見られます。

Part 1|Questions 1–2 音読問題の音声(3分29秒・準備時間と解答時間を含みます)

Question 1

Good evening, and thank you for visiting the Ashcroft Museum of Design. The museum will close in thirty minutes, so please begin making your way toward the main staircase. Before you leave, we ask that you return audio guides, folding stools, and umbrellas to the desk on the second floor. The Harbour Light exhibition will remain open until the end of September.

Question 2

Have you been meaning to get back into shape? For this month only, Rivergate Fitness is waiving the joining fee and cutting monthly membership fees by twenty-five percent — and membership includes the pool, the climbing wall, the studio classes, and the equipment floor. Our trainers have worked with members in this neighborhood for over fifteen years, so bring your questions to the front desk. Rivergate Fitness. Open from five in the morning until eleven at night.

解答例と、点が分かれるところ(解いてから開いてください)

Question 1|満点の読み方(実測 24.3秒・62語)

★ここで点が分かれる|3項の列挙を上げ→上げ→下げで読めるか。ここがイントネーションの主採点箇所です。
audio guides ↗ / folding stools ↗ / and umbrellas ↘
3つとも同じ高さで読むと「まだ続くのか、終わったのか」が聞き手に伝わりません。最後だけ下げる。

  • thirty の /θ/ ── 舌先を軽く歯に当てる。/s/ になると thirsty に寄る
  • Ash-croft / Har-bour ── 第1音節に強勢。固有名詞で失速しない
  • exhibition ── 第3音節(ek-si-BI-shon)。exhibit と強勢位置が違う

時間|45秒に対して24.3秒。半分ちょっとで読み終えます。音読は時間を使い切るパートではありません。公式の解答例も22.6〜34.0秒です。20秒を切っていたら速すぎます。


Question 2|満点の読み方(実測 34.6秒・77語)

★ここで点が分かれる|冒頭の Yes/No 疑問文を上昇調で読めるか。Have you been meaning to get back into shape? を平叙文のように下げて読むと、広告の呼びかけが呼びかけに聞こえません。文末を上げる。

  • ダッシュの後に短く間を置く(— and membership includes は補足)
  • 4項の列挙は3つ目まで上げ、the equipment floor で下げる
  • Rivergate Fitness は2回出てきます。締めの2回目を弱めない

時間|45秒に対して34.6秒。文が長いぶん、区切りを守ると自然にこの長さになります。巻いて読む必要はありません。

Part 2|写真描写問題(Questions 3–4)

写真を45秒見てから、30秒で描写します。ここから文法・語彙・つながりが採点対象に入ります。採点基準が求めるのは「主要な特徴(main features)」で、細部の網羅ではありません。

Part 2|Questions 3–4 写真描写問題の音声(3分00秒・準備時間と解答時間を含みます)

Question 3

会議室。左で水色のシャツの女性がホワイトボードを指さし、右で男性2人が長机に座り、1人はノートパソコンを打ち、もう1人はノートに書いている。奥に大きな窓がある

Question 4

駅のコンコース。高いガラス天井の下、手前で暗い色のコートの男性がスーツケースを引いて改札へ向かい、奥の左で2人が券売機の前に立ち、さらに奥を2人の乗客が案内表示の下を歩いている
解答例と、点が分かれるところ(解いてから開いてください)

Question 3|満点解答(実測 25.6秒・72語)

This picture was taken in a meeting room. On the left, a woman in a light blue shirt is standing and pointing at a whiteboard. On the right, two men are sitting at a long table. One of them is typing on a laptop, and the other is writing in a notebook. There are papers and mugs on the table, and a large window behind them, so I think it is daytime.

この写真は会議室で撮られたものです。左側では、水色のシャツを着た女性が立ってホワイトボードを指さしています。右側では、男性2人が長いテーブルに座っています。1人はノートパソコンを打っていて、もう1人はノートに書いています。テーブルの上には書類とマグカップがあり、彼らの後ろには大きな窓があるので、昼間だと思います。

★ここで点が分かれる位置表現があるかどうかです。人物が3人いる写真で on the left on the right を使わないと、聞き手は「いまどの人の話をしているのか」を追えなくなります。「On the left,」を足すだけで2点が3点に変わることがあります。

もう1つは現在進行形。standing / pointing / typing / writing と動作を進行形で描く。A woman point at a whiteboard. のように原形や三単現の誤りが続くと、そこで落ちます。

時間|30秒に対して25.6秒(85%)。公式の解答例も83〜105%を使っています。20秒を切ったら足りていません。


Question 4|満点解答(実測 26.4秒・66語)

This photo shows a large station concourse with a very high glass ceiling. In the foreground, a man in a dark coat is pulling a suitcase toward the ticket gates. Behind him on the left, two people are standing at a row of ticket machines, and the woman is buying a ticket. In the background, two more passengers are walking toward us under a large sign.

この写真は、とても高いガラスの天井をもつ広い駅のコンコースを写しています。手前では、暗い色のコートを着た男性がスーツケースを引いて改札のほうへ向かっています。その奥の左側では、2人が並んだ券売機の前に立っていて、女性が切符を買っています。奥では、さらに2人の乗客が大きな案内表示の下をこちらへ歩いてきています。

★ここで点が分かれる奥行きに触れられるかで2点と3点が割れます。
in the foreground(手前)→ behind him on the left(その奥)→ in the background(奥)
人物を「1人目は…、2人目は…」と並列に列挙するだけだと、写真が平面になります。手前から奥へ視線を動かすと、聞き手の頭の中に空間ができます。

時間|30秒に対して26.4秒(88%)。要素が多いぶん、選んで削るほうが伝わります。

Part 3|応答問題(Questions 5–7)

準備時間が0秒のパートです。質問が読み上げられ、3秒後のビープから15秒または30秒で答えます。テスト全体でもっとも即興性が問われます。

答えの内容は自由で、作り話でも減点されません(公式に明記があります)。

Part 3|Questions 5–7 応答問題の音声(2分21秒・準備時間と解答時間を含みます)

場面設定(画面に出続けます)

Imagine that a Canadian research company is doing a study in your country. You have agreed to take part in a telephone interview about shopping online.

設問の英文(聞き取れなかったときだけ開いてください)

本番では設問は音声で流れます。ここは復習用です。

  • Question 5(15秒)— How often do you shop online, and what kinds of things do you usually buy?
    (どのくらいの頻度でオンラインで買い物をしますか。またふだんどんなものを買いますか)
  • Question 6(15秒)— What do you think is the biggest advantage of shopping online, and why?
    (オンラインで買い物をすることの最大の利点は何だと思いますか。またそれはなぜですか)
  • Question 7(30秒)— Some people still prefer to shop in physical stores. What do you suggest stores do to attract more customers?
    (実店舗での買い物を好む人もいます。より多くの客を集めるために、店は何をすべきだと思いますか)
解答例と、点が分かれるところ(解いてから開いてください)

Question 5|満点解答(実測 10.3秒・28語)

I shop online about once a week. I usually buy books and household things like detergent, because they are cheaper and I don’t have to carry them home.

★ここで点が分かれるhow oftenwhat kinds of things両方に答えたか。片方だけだと最大2点です。and でつながれた質問は、2つの質問です。


Question 6|満点解答(実測 11.5秒・32語)

For me, the biggest advantage is time. I can compare prices from several shops in a few minutes, and the order arrives at my door, so I don’t lose a whole afternoon.

★ここで点が分かれる|利点を1つに絞りand why に理由で答えたか。It's cheap, it's fast, and there are many things. のように並べただけだと2点です。biggest と聞かれているので、1つ選ぶ。


Question 7|満点解答(実測 27.1秒・64語)

I think stores should offer something that a website cannot. First, they could let customers try the product before buying it, especially clothes and shoes. Second, staff who really know the products can give advice that online reviews cannot. In my case, I bought running shoes in a shop because the staff checked how I walk. That kind of service would bring me back.

★ここで点が分かれる|これは提案型です。「こうすべき」を出したかどうか。Shops are expensive and not convenient. のように理由や不満だけを述べると、提案になっていないので2点以下になります。設問は What do you suggest stores do です。動詞で答える。

時間|30秒に対して27.1秒(90%)。このパートは使い切ります。方針を1文 → First / Second で2つ → 自分の経験を1つ、で自然に27秒前後になります。

Part 4|提示された情報に基づく応答問題(Questions 8–10)

資料を45秒読み、電話の相手からの3つの質問に答えます。測られるのは「読む力」ではなく、書かれた情報を話し言葉に変換する力です。採点基準に「表の丸読みは減点」と明記されています。

Question 10 だけ音声が2回流れます(2022年6月の改訂後の仕様)。

Part 4|Questions 8–10 提示された情報に基づく応答問題の音声(3分31秒・資料を読む45秒と解答時間を含みます)

資料(Questions 8–10 の全画面に出続けます)

Delmarco Group New Employee Training Day Riverside Office, Thursday, May 15 9:00 A.M. Welcome and introductions Room 2A 9:30 A.M. Company history and values Priya Raman 11:00 A.M. Break Staff Kitchen 11:15 A.M. Safety procedures Owen Fletcher 12:30 P.M. Lunch Cafeteria 1:30 P.M. Customer service workshop Priya Raman 3:00 P.M. Office tour Owen Fletcher 4:00 P.M. Question session Room 2A NOTE: Please bring photo identification for both sessions led by Owen Fletcher.
設問の英文(聞き取れなかったときだけ開いてください)

本番では電話の導入も設問も音声で流れます。ここは復習用です。

電話の導入— Hi, my name is Nadia Sorensen. I’ll be joining the Riverside office next month, and someone sent me the schedule for the training day. I have a few questions about it.

  • Question 8(15秒)— Could you tell me what time the day begins, and where I should go first?
    (何時に始まるか、そして最初にどこへ行けばよいか教えていただけますか)
  • Question 9(15秒)— The question session at the end of the day is in the cafeteria, isn’t it?
    (最後の質疑はカフェテリアで行われるんですよね?)
  • Question 10(30秒・2回再生)— I have to report back to my manager about the morning. Could you tell me everything that is scheduled in the morning, apart from the break?
    (午前のことを上司に報告しなければなりません。休憩を除いて、午前に予定されているものをすべて教えていただけますか)
解答例と、点が分かれるところ(解いてから開いてください)

Question 8|満点解答(実測 9.0秒・25語)

The day begins at nine in the morning, and you should go to Room 2A first. That is where the welcome and introductions take place.

★ここで点が分かれる文の形で答えたか。Nine A.M. Room 2A. は表の丸読みで最大2点です。相手は電話の向こうにいて資料を見ていません。文にして渡す。


Question 9|満点解答(実測 8.7秒・19語)── このパート最大の落とし穴

Actually, no. The question session at four is in Room 2A. The cafeteria is where lunch is served, at twelve thirty.

★ここで点が分かれる「Yes」と答えたら最大1点です。相手は …, isn't it? と自信ありげに聞いてきます。つい合わせたくなる。しかし資料を見れば、4:00 P.M. の question session は Room 2A です。

公式問題を5セット調べたところ、この位置の設問は5セットすべてで「誤った前提の確認」でした。…, right? …, isn't he? Is that when …? が聞こえたら、まず資料を疑ってください。

満点解答は3段です。①まず明確に否定する(Actually, no.)②正しい情報を出す ③相手が挙げたものの実際まで補足する。No. と言い切らず Actually, を挟むのは、採点基準にある socially appropriate(社会的に適切)のためです。


Question 10|満点解答(実測 23.1秒・53語)

In the morning, apart from the break, there are three things. At nine, there is a welcome and introductions in Room 2A. At nine thirty, Priya Raman goes through the company history and values. And at eleven fifteen, Owen Fletcher covers the safety procedures — please bring photo identification for that one.

★ここで点が分かれる条件が2つあります。「午前」と「休憩を除く」です。資料の午前は 9:00 / 9:30 / 11:00 Break / 11:15 の4行。apart from the break を聞き落として 11:00 の Break を数に入れると4件になり、条件を無視したことになります。正解は3件です。

そのうえで、件数を先に言うthere are three things)。これだけで聞き手が構えられます。注記(写真付き身分証)に触れられると加点方向です。

Part 5|意見を述べる問題(Question 11)

45秒の準備のあと、60秒で意見を述べます。Speakingで唯一の 0〜5点で、上位層の差はほぼここでつきます。

Part 5|Question 11 意見を述べる問題の音声(2分22秒・準備時間と解答時間を含みます)

Question 11

Do you think it is a good idea to stay with the same company for your whole career? Why or why not? Give reasons and examples to support your answer. (キャリアを通じて同じ会社に勤め続けるのは良い考えだと思いますか。またそれはなぜですか。理由と例を挙げて答えてください)

解答例と、点が分かれるところ(解いてから開いてください)

満点解答(実測 58.7秒・138語)

I can see why some people value staying in one company. You build trust, and you understand how everything works. But I do not think it is the best idea for most people today, for two reasons. First, staying too long can narrow your experience. You become very good at how one company does things, and that may not transfer. A friend of mine spent fifteen years at the same firm, and when it closed, almost nothing he knew was useful elsewhere. Second, changing companies can help you grow. For example, when I changed jobs, I had to learn new tools and a completely different management style. Of course, moving every single year is not good either, because you never build anything deep. But changing companies two or three times over a career is healthier than never changing.

★ここで点が分かれる|点は3段で上がります。

条件
3点立場を述べ、理由が1つ
4点理由が2つ以上
5点各理由に具体例が付いている

4点と5点を分けるのは elaboration(掘り下げ)があるかどうか、その一点です。上の解答では「15年勤めた友人」と「転職時に覚え直した道具とマネジメント」が具体例にあたります。

落とし穴が2つ。「どちらもいい」は立場不明で最大2点(どちらを選んでも点差はつきません)。そして20秒で終わると、内容が正しくても上位帯には届きません

時間|60秒に対して58.7秒(98%)。使い切ってください。準備45秒で「立場・理由2つ・具体例2つ」の4点をメモできれば、話しながら組み立てられます。

採点する ― 41点満点で、どの観点が弱いかを見る

録音を聞き返しながら採点します。素点は 41点満点です。

設問配点小計
Question 1・2(音読)各2軸(発音・イントネーション)×0〜312点
Question 3〜10各0〜324点
Question 11(意見)0〜55点
合計41点

大事なのは合計点そのものではなく、どの観点で落としたかです。

観点見る設問弱かったときにやること
発音・韻律Q1・Q2音読の録音を、原文を見ながら聞き返す。列挙の上げ下げだけ直す
文法・語彙Q3・Q4位置表現と現在進行形を、写真を変えて10枚分やる
即興性・完全性Q5〜Q7and で2要素を聞かれたら2つ答える。これだけを意識して数をこなす
情報の変換Q8〜Q10資料の名詞句を動詞の文に開く練習。表を見ながら声に出す
論の展開Q11理由2つ+各具体1つ。45秒で4行メモを作る練習

この素点は公式スコアではありません。素点から200点満点への換算式はETSが公開していません。「◯点だから公式では◯点くらい」という換算は根拠がないので出していません。

公式テストでも標準測定誤差は Speaking で約11点あります(ETS Score User Guide)。10点前後の差は誤差の範囲です。1回の結果を確定値として扱わないでください。

申し込みから受験まで ― 受験料・日程・締切

実施日申込デジタル公式認定証
2026年9月13日(日)通常申込は締切済み(8月31日から追加申込2026年9月30日(水)発行予定
2026年10月18日(日)10月2日(金)15:00 締切2026年11月5日(木)発行予定
2026年8月27日時点のIIBC公式情報。日程・受験料は変わるため、申込前に必ず公式サイトで確認してください
  • 申込には会員登録が必要です(IIBCの公式サイト)
  • 追加申込期間中は受験料が異なります。通常は Speaking 単独 6,930円/S&W 10,450円(税込)
  • 試験は会場のパソコンで受けます。本人確認 → 音量とマイクのチェック → 11問、という流れです
  • 結果はデジタル公式認定証で確認します。上の表の発行予定日を見てください

S&Wと単独受験、どちらを選ぶか

判断の軸は3つです。

① 提出先が何を求めているか。 社内の英語要件や応募先が「S&Wのスコア」と指定しているなら S&W です。「スピーキングのスコア」としか書いていないなら、単独で足ります。まず要件を確認してください。

② Writing のスコアも要るか。 S&W の Writing Test は8問・約60分で、写真描写5問(5問で8分)、Eメール作成2問(各10分)、意見を記述する問題1問(30分)という構成です。Eメール作成は25〜50語程度のメールを読んで返信を書く形式で、読解と作文が同じ設問に入っているのが特徴です。実務のメール処理にそのまま重なるので、業務で使う証明が要るなら S&W を選ぶ理由になります。

③ 費用差は3,520円。 迷うなら S&W です。1回で両方のスコアが出ます。Speaking だけ必要だとはっきり分かっているなら、単独受験で十分です。

よくある誤解3つ

①「TOEICにスピーキングは無い」

L&R だけを受けてきた人によくある誤解です。TOEIC Speaking Test は独立した試験として実在し、単独でも受験できます。スコアも独立して発行されます。

②「Q番号ごとの対策法」を鵜呑みにする

第三者の解説記事は、応答問題を「Question 4-6」「Q5-7」「Q7〜Q9」と書き手ごとに違う番号で説明しています。公式は設問番号を明示しておらず、設問名と問題数しか出していません。また、上位の解説記事の中には、現在は出題されない「解決策を提案する問題」に見出しを割いているものもあります(廃止と明記しているものもあります)。

対策情報を読むときは、公式の設問名(Read a text aloud など)と問題数で照合してください。番号で書かれた情報は、それだけで古い可能性があります。

③「L&Rが高ければS&Wも取れる」

これも成立しません。2026年7月19日実施回の公開テストで、発音の評価が HIGH だった受験者は 20.0%(871人中174人)、イントネーションとアクセントが HIGH だった受験者は 17.9%(156人)でした(IIBC公式データ)。S&W を受験する層は L&R でも一定のスコアを持つ人が中心ですが、それでも8割はこの2項目で HIGH に届いていません。

受容技能と産出技能は別の能力です。読めて聞ける状態と、口が動く状態のあいだには、訓練しなければ埋まらない距離があります。TOEICで高得点を持ちながら話せない状態がなぜ起きるのかは、TOEICは高得点なのに話せない人に起きていることで、詰まりの正体と次の一手を解説しています。

まとめ

  • TOEIC Speaking Test は11問・約20分・0〜200点。単独でも受験できます(6,930円・税込)。S&W として受けると10,450円で Writing 8問・約60分が加わります(2026年8月27日時点)
  • 11問は5種類。音読2問/写真描写2問/応答3問/提示された情報に基づく応答3問/意見を述べる1問。公式は設問番号を出していません
  • 準備時間は設問ごとに違う。応答問題の3問だけ0秒、残り8問は45秒
  • 評価基準は累積する。発音・イントネーション → +文法・語彙・一貫性 → +内容の妥当性・完成度。概念化・文章化・音声化の積み上がりと対応します
  • 採点スケールも一律ではない。11問中10問が0〜3、意見を述べる問題だけ0〜5
  • 受験者は増えている。2025年度の Speaking は48,934人で2年前より41.0%多く、IPだけで1年に43.4%増。伸びているのは企業・学校側で、Writingは横ばい寄り

どの設問で止まったかが分かれば、次にやる訓練が決まります。上の模試を解いて、41点満点のどこで落ちたかを見てください。

もう1回分の模試(11問)と採点シートを差し上げます

CTAバナー。左に「TOEIC Speaking 攻略模試」の表紙、右に「準備も解答も、本番と同じ秒数。模試がもう1回分 音声・解答例・解説・採点シートつき」と「LINEで受け取る(無料)」のボタン

上の11問を解いてみて、「もう一度、別の問題で測りたい」と思った方へ。

同じ設計で作った Speaking 模試を、もう1回分お渡しします。

  • Speaking 全11問(上とは1問も重複しません)
  • 音声(準備時間・解答時間・合図まで本番と同じ)
  • 解答例と解説(各設問の「点が分かれるところ」つき)
  • 採点シート(41点満点・観点別の弱点が出ます)

2つの質問に答えると、その場で届きます。印刷して使えるPDFです。LINEで受け取る

参考情報・出典

  • テストの形式と構成(IIBC公式・設問名/問題数/解答時間/準備時間/評価基準/採点スケール・2026-08-27確認) https://www.iibc-global.org/toeic/test/sw/about/format.html
  • TOEIC Speaking Test(IIBC公式・単独受験の受験料6,930円/テスト日程・2026-08-27確認) https://www.iibc-global.org/toeic/test/speaking.html
  • TOEIC Speaking & Writing Tests(IIBC公式・受験料10,450円/テスト日程・2026-08-27確認) https://www.iibc-global.org/toeic/test/sw.html
  • 公式認定証・デジタル公式認定証の形式(IIBC公式・スコアレンジ別評価はSpeaking 8段階/Writing 9段階、発音3段階/イントネーションとアクセント3段階) https://www.iibc-global.org/toeic/test/sw/guide04/score01.html
  • 公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧(IIBC公式・2026年7月19日実施回の発音/イントネーションとアクセント分布・2026-08-21確認) https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/sw.html
  • IIBC『2026 DATA & ANALYSIS』(2025年度の受験者数と平均スコア。公開テスト・団体特別受験制度(IP)の受験者数と年度推移)
  • ETS『TOEIC Speaking & Writing Tests Score User Guide』(標準測定誤差・スコアの解釈)
  • Levelt, W. J. M. (1989). Speaking: From Intention to Articulation. MIT Press.(発話産出の3段階モデル) https://direct.mit.edu/books/monograph/4300/SpeakingFrom-Intention-to-Articulation
  • TOEIC is a registered trademark of ETS. This website is not endorsed or approved by ETS.