TOEICのPart 3,4で設問の先読みが有効なように、VERSANT「Part D 文の構築」にもテクニックが存在します。

この記事では、オンライン英語コーチング『The Past』が制作した、VERSANT模擬テストを使った具体的な対策方法をご紹介します。

Part D 文の構築 / Sentence Builds 概要

3つの単語の塊(Word Groups)を正しい順番に並べかえ、発話するパートです。
他のスピーキングテストにはない、VERSANT独自の問題形式となります。

問題数:10問
評価項目:文章構文、発音、流暢さ
語数:3語〜13語(非公式データ)

なお、日本語版サイトでは「文章構文」「流暢さ」のみ評価項目として記載されていますが、Pearson社が発表している「Versant™ English Test – Test Description and Validation Summary」では「発音」も評価項目に入っているため、そのつもりで臨むのが良いでしょう。

Relation of subscores to item types.

Part Dの課題

The Pastの「VERSANT対策プログラム」を受講中の生徒様からよせられるお悩みは以下の通りです。

  1. 文の構築に頭を使い、発音・流暢さに意識を向けられない
  2. 最後のブロックを理解したら、最初のブロックを忘れてしまった
  3. 聞き取れないブロックがあると、並べ替えも復唱もできない

3の課題は、総合的なリスニング力の向上が必要ですが、1と2については対策可能な課題です。

対策① 並べ替えにかかる脳内のリソースを最大限に減らす

まず、3つのブロックの並び順は、以下の6パターンです。

そして、並べ替えにより文章構文の能力をはかるため、正しい語順である①→②→③で音声が流れる可能性はないと考え、5パターンが候補となります。

また、弊社で受験した過去のVERSANTテストにおいて、①が先頭にくる(①→③→②)確率は約1/10であることから、「最初のブロックは②か③に配置されるだろう」と、当たりをつけておくと良いでしょう。

そして、ブロックの内容理解と配置先の推測を同時におこなうことで、脳のワーキングメモリの使用量を下げることができます。

対策② 暗唱し、短期記憶の忘却を防ぐ

維持リハーサル

理解した内容を脳内で唱える作業を「維持リハーサル」と呼びます。
これは、短期記憶内に記憶を保持する役割があり、1つめ、2つめのブロックを記憶に留めておくのに役立ちます。

そして、「維持リハーサル」は、理解できなかった英文にも使うことができます。
例えば、「ヴィゲーテスディア」という音声を暗唱することで、ドイツ語の”Wie geht’s dir?(お元気ですか?)”の意味を知らなかったとしても、数秒は音声情報の保持が可能です。

しかし、意味を理解していない音の情報保持は、とうぜん忘却しやすいため、あくまでも「理解可能な英文の暗唱」を理想の形としてください。

対策③ 文法傾向の把握

文法は、基本的に中学英文法の運用能力が試されます。
自然な会話を想定した文章となるため、文字で読めば瞬時に並べ替えができるシンプルな文法です。
下記のポイントだけ、おさえておきましょう。

・命令文 (in / bed / stay)
命令文は主語の省略がされているので、注意しましょう。

・接続詞を含む文章 (we wondered / would fit in here / whether the new piano)
主語・動詞が2つ(S1,V1,S2,V2)来ますが、<接続詞 + S2> の塊で出題される傾向があるため、落ち着いて接続詞を見極めましょう。

解いている時の意識の向け方

上記①〜③のステップを踏まえ、実際にPart Dを解いている時の意識の流れを見てみましょう。

TOEIC Part 5の品詞問題は3秒以内に解けたり、句・節などの文法知識を一秒以内に引き出せるのであれば、文法知識を使って並べ替えを行うと良いでしょう。

しかしながら、前置詞句の用法4つをパッと言語化できない方は、「ここにこのブロックが来るのは何か変だな?」の「違和感」を大切に模試を解いていきましょう。

VERSANT Part D / 文の構築 模擬テスト

模擬テスト正解・解説

以下の手順で

  1. 音声を聞き、文の並べかえを行う
  2. 「ブロック」を開き、文章を見て並べ替えを行う
  3. 「正解」「解説」を確認し、テクニックを用いてもう一度、音声から並べ替えを行う

No.1

ブロック

will start / the meeting / at 1 P.M.   

正解

The meeting will start at 1 P.M.

解説

助動詞+動詞の後に、主語のブロックが来た時点で”The meeting will start”を暗唱し、③のブロックを待ちます。

なお、Part Dの1問目は採点に影響しないため、口馴しとして使いましょう。

No.2

ブロック

a raise / last year / I was given 

正解

I was given a raise last year.

解説

raise/reɪz/(賃上げ)を認識できるかが鍵。冠詞aとつながり、array/əréɪ/(配列)と混同したとしても、続く”last year”が③、”I was given”が①で、”I was given アレイズ last year.”のように、文意の理解をできなくても、復唱できるようにしましょう。

No.3

ブロック

over / I would like / to invite you

正解

I would like to invite you over.

解説

「invite sb over /(人)を~に招待する」の句動詞。副詞overの位置に迷った場合は、”I would like” + “to invite you”で連結可能な文をつなげて、最後に付け足しましょう。

No.4

ブロック

haven’t called / I / anyone yet

正解

I haven’t called anyone yet.

解説

「have + 過去分詞」の後に、”I”が来た時点で”I haven’t called”という文を暗唱し、③”anyone yet”を待ちましょう。

No.5

ブロック

his classmate / John asked / about their homework

正解

John asked his classmate about their homework.

解説

“his classmate”が主語になる可能性も意識しつつ、主語+他動詞の”John asked”が来た時点で1つ目のブロックは他動詞askの目的語となります。

No.6

ブロック

sat / a girl / singing

正解

A girl sat singing.

解説

< sit + 分詞>の形を「分詞の叙述用法」と呼び、TOEIC Part 5で頻出の分詞問題です。
同様に<remian + 分詞 >の形で “The girl remained standing there.(少女はそこに立ったままだ)”などの問題も出る可能性があるため、分詞が苦手な方はかんたんに復習しておきましょう。

No.7

ブロック

than ever / she / was working harder

正解

She was working harder than ever.

解説

“than ever”は文頭にこれないため、②か③と予測。主語が動詞を含まず”She”単体できたため、She <動詞のブロック> the ever.と推測し、③が来た時点で復唱します。

No.8

ブロック

had taken control of / a rich politician / the business

正解

A rich politician had taken control of the business.

解説

「had + 過去分詞」が来た時点で②に当たりをつけ、2つ目の主語のブロックが来て”a rich politician had taken control of”を暗唱し、前置詞(of)の目的語”the business”を付け加えるのが理想です。

しかし、復唱のタイミングで、動詞のブロックが長く”had”や”of”を忘れてしまったとしても、”A rich politicain ah, taken control … the business ”のように、つまっても必ず復唱します。

なぜなら、hadの弱形は/həd, əd, d/、ofの弱形は/əv,ə/であり、ネイティブの自然な会話ではほとんど音として発話されないため、正しい文章として判定される可能性が高いです。

No.9

ブロック

most of the night / then continued / the storm stopped for a while

正解

The storm stopped for a while then continued most of the night.

解説

①か③に当たりをつけ、”then continued”が来た時点で、”〇〇 then continued most of the night.”を暗唱し、3つ目のブロック主語+動詞を加えて復唱します。

No.10

ブロック

nobody knew / her subordinates to do / what she wanted

正解

Nobody knew what she wanted her subordinates to do.

解説

<名詞+動詞>で①にあたりをつけ、”her subordinates to do”で文をつなげるには”what”だと判断し、”Nobody knew 〇〇 her subordinates to do.”の状態でまち、3つ目のブロックを②に挿入し、復唱します。

まとめ

後半部分は語数も増え、語群を覚えきれないこともあります。
しかし、解説でもふれたように、いくつかの前置詞や冠詞が抜けたとしても、弱く短く発話する機能語は、音として微量なものなので、動詞・名詞などの重要な語を正しい語順で復唱できていれば、高評価される可能性があります。

他パートの模試も準備してますので、未受験の方は下記よりご利用ください。

この記事が皆様のお役に立てれば、幸いです。

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