Versant Part E対策|ストーリーリテリングのコツと学習法を解説
VERSANTテストは、英語のスピーキング力を総合的に測定する試験として、企業の採用試験や英語研修などで広く活用されています。なかでもPart E(ストーリーリテリング)は、受験者の「理解力」と「自分の言葉で言い換える力」を同時に評価する重要なセクションです。
単純な暗記や発音だけではなく、内容理解・情報整理・スピーキング力が総合的に試されるのが特徴です。
この記事では、Part Eの概要・サンプル問題・得点アップのポイント・効果的な学習法を、現場でVERSANT満点を取得した立場から具体的に解説します。
→ VERSANT全体の出題構造は、VERSANT評価項目の解体新書 もあわせてご覧ください。
Versant Part Eの概要
Part Eの正式名称は 「Retell a passage」 です。受験者はまず、短いストーリーを音声で聞きます。その後、30秒間で要約した内容を自分の言葉で説明する形式です。単なる暗記の再生ではなく、内容を理解したうえで再構成する力が問われます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 全2問 |
| 文章の長さ | 50〜150語程度 |
| 回答時間 | 30秒間 |
| 音声再生 | 各問題につき1回のみ |
| 問題タイプ | 物語タイプ・ニュースタイプ |
Part Eで出題される問題例
ポイント①:文章量の目安(50〜150語)
ストーリーの長さは、おおよそ50〜150語程度です。英語学習者にとっては、短すぎず長すぎない絶妙な長さですが、すべての内容を正確に覚えるのは簡単ではありません。
たとえば、次のような文章が出題されます。
音声例:
In the summertime, a small family of birds lived in a large tree by the park. Each winter, they migrated to warmer climates stopping wherever they could find a secure and cozy spot for the evening. But as winter was coming to an end, they never failed to come back to their tree by the park.
このストーリーを聞いたあと、受験者は内容を言い換えて話す必要があります。
回答例:
A family of birds lived in a large tree near a park. Every winter, they flew to warmer places and found safe spots to stay. However, when winter ended, they always returned to the same tree by the park.
このように、重要な情報だけを整理して説明することがポイントです。
ポイント②:文章のタイプ(物語調・ニュース調)
Part Eのストーリーには主に2つのパターンがあります。
① 物語調(ストーリー型)
人物が登場し、出来事が順番に進むタイプです。
代表的なテーマ: – 財布を拾う – 迷子の犬を助ける – 学校での出来事
このタイプは、人物と出来事の流れを覚えることが重要です。
音声例:
Emma tried out an online shopping app for the first time. Her mother had informed her it was an excellent grocery shopping experience because it saved so much time. You just simply tap on what you wish to buy, settle the payment at the end, and then select whether to pick it up at the shop or have it delivered at your doorstep. After Emma placed her order, she waited and waited for the delivery to arrive. An hour later, she checked the app again. She then realized she had set up the delivery for the following day. Next time, she would be extra cautious.
回答例:
Emma used an online shopping app for the first time because her mother recommended it. She ordered some groceries and waited for a long time. However, she later realized that she had accidentally set the delivery for the next day. She decided to be more careful next time.
② ニュース調(説明型)
ニュース記事のように、出来事や情報を説明する文章です。
代表的なテーマ: – 環境問題 – 地域イベント – 交通ルールの変更
このタイプでは、主題とポイントを整理することが大切です。
音声例:
Nicotine can be found in various products such as cigarettes, vaping devices, and chewing tobacco. People become addicted to nicotine due to its stimulating effect, which includes increased alertness and reduced stress. But human brains adapt to regular nicotine intake. If smokers suddenly quit all nicotine, then the body will experience symptoms of withdrawal such as irritability, anxiety, and intense cravings for smoking. Eventually, the body readjusts to a lack of nicotine. Though former smokers may find themselves still longing for nicotine at times, when they really need it.
回答例:
Nicotine is found in products like cigarettes and vaping devices. People get addicted because it reduces stress, but the brain quickly adapts to it. If someone stops using nicotine, they will suffer from withdrawal symptoms like anxiety. Eventually, the body readjusts, although former smokers may still feel cravings sometimes.
Part Eで押さえておきたいポイント
ここでは、確実にスコアを稼ぐために受験者が必ず意識しておくべき重要なポイントを解説します。
Part Eで評価される項目
Part Eは、最も難易度の高いパートと言われています。単に聞こえてきた英語をリピートするだけではなく、内容を正確に理解し、語彙を使い分けながら、論理的に再構築して伝える力が総合的に試されます。
Part Eは、全ての技能に影響する唯一のパートです。
- Listening:文の内容を聞いて理解し、情報を正しく把握する能力
- Speaking:聞いた内容を整理し、適切な英語で文章として説明する力
つまり、Part Eで安定したスコアを取るためには、英語を聞いて理解する力だけでなく、その内容を自分の言葉でスムーズに説明する力が重要になります。
高得点を狙うための答え方──4要素で整理する
Part Eで高得点を狙うためには、ストーリーを次の4つの要素で整理すると効果的です。
- 人(Characters)
- 状況(Situation)
- 行動(Actions)
- 結末(Result)
たとえば次のように整理します。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 人 | A man named David |
| 状況 | He found a wallet on the train |
| 行動 | He contacted the owner |
| 結末 | He returned the wallet |
この4つを意識すると、自然に言い換えが組み立てられます。
回答例:
The story is about a man named David. He found a wallet on the train. He contacted the owner and met him later. Finally, he returned the wallet.
このように、ストーリーの流れを意識して話すことが重要です。
人名は必ず覚える
多くの受験者が人名を忘れてしまう傾向があります。人名は必ず覚えるようにしましょう。当社の受験者データでは、John・David・Emma などの名前が頻出しているため、あらかじめ覚えてしまっても問題ありません。
頻出名の例: – John – David – Emily – Sarah – Maria
フィラーは避ける
話している途中で「um」「uh」「er」などのフィラーを多用すると、流暢さの評価が下がる可能性があります。発話が途切れがちになり、スムーズに話せていない印象を与えてしまうためです。
普段の練習から「フィラーを使わない」という意識を持って取り組みましょう。多少のフィラーは問題ありませんが、できるだけスムーズに話すことを意識してください。
最後まで話し切る
途中で話すのをやめてしまうと、スコアが下がる可能性があります。完璧でなくても最後まで話すことが重要です。
内容を完全に覚えていなくても、
- ストーリーの流れ
- 主要な出来事
を説明できれば十分評価されます。多少強引でも、最後の内容まで話し切ってしまうことを優先してください。
Part Eの得点向上につながる学習法
スコアを伸ばすためには、単に英語を聞き取るだけでなく、聞いた内容を整理し、素早く英語として発話する力を身につけることが大切です。継続して取り組むことで、スコアアップだけでなく、実践的な英語力の向上にもつながります。
音声を自分の言葉で話すトレーニング
Part Eの対策として最も効果的なのは、聞こえた音声を自分の言葉で言い換えるトレーニングです。ChatGPTを使って自宅でも効率的に練習できます。
Step 1:音声を聞き取る
まず、短い英語音声を聞きます。
おすすめ素材: – 英語ニュース – TOEICリスニング教材(Part 3 or 4)
聞き取りに自信がない方は、メモを取っても問題ありません。
Step 2:自分の言葉で言い換える
聞いた内容を1〜3つの文でまとめます。ポイントは、人物・出来事・結末の3つを中心に整理することです。
「誰が関わっているのか(人物)」「何が起こったのか(出来事)」「最終的にどうなったのか(結末)」という流れを意識すると、情報を理解しやすくなり、英語でもまとめて話しやすくなります。
英語で難しい場合は、まず日本語でまとめてみてください。
Step 3:ChatGPTで採点する
作成した文章をChatGPTに入力(または音声入力)し、次のような観点で評価してもらえます。
- 文法
- 語彙
- 内容の正確性
特に、音声内容を自分の言葉でまとめる練習は、本番の試験形式に最も近い実践的なトレーニングです。
→ ChatGPTを使った英語学習プロンプトの活用法は、コピペでOK!ChatGPT×英語学習に使える「深津式汎用プロンプト」まとめ で詳しく解説しています。
まとめ
Part Eは、英語のストーリーを聞いて内容を説明する問題です。
対策のポイント4点:
- ストーリーを「人・状況・行動・結末」の4要素で整理する
- 人名や重要な情報を覚える(John・David・Emma など頻出)
- フィラーを減らして流暢に話す
- 音声要約トレーニングを継続する
特に、音声を聞いて言い換えをする練習はPart E対策として非常に効果的です。日常的に英語音声を聞き、自分の言葉で表現するトレーニングを続けることで、スコアの向上につながります。
Part Eでつまずくのは、聞いた内容を保持し、要点を再構成して話す処理が分かれているからです。The Past の無料VERSANT模試+スコアレポート(LINE登録)では、模試であなたの弱点を技能別に可視化します。
VERSANT全体の戦略を知る
Part E単体の対策に加えて、VERSANT全体の戦略設計を理解することがスコアアップの近道です。Part A〜Fを俯瞰した対策方法と、満点取得までのロードマップを以下の記事で解説しています。
→ 【2026年版】満点が解説・VERSANTスコアをあげる対策方法
出典:Versant™ by Pearson English Speaking and Listening Test Test Description and Validation Summary