英語発音サイト10選【無料】|その場で発音を確認できる、目的別の選び方

本記事は『無料で使える発音サイト・参照型ツール』に焦点を当てます。AI採点・フィードバック付きの発音アプリ(ELSA Speak/Speak Buddy 等)は別記事『英語発音アプリの選び方』をご参照ください。

目次

読む前に知っておきたい「音素」とは

本記事では「音素」という言葉が何度か出てきます。先にひとことだけ。

音素とは、英語の発音を構成する最小の音の単位のことです。たとえば:

  • /r/ — right(ライト)の最初のR音
  • /l/ — light(ライト)の最初のL音
  • /θ/ — think(シンク)の最初のTH音
  • /æ/ — cat(キャット)の母音

日本人がよく「right と light が同じに聞こえる」と感じるのは、この音素レベルの区別が苦手だからです。本記事は、この音素レベルから文中のリズムまで、能力ごとに発音サイトを使い分けるための地図を示します。

英語の発音サイトを無料で使い倒したものの、上達を実感できないまま終わった経験を持つ社会人は珍しくありません。

「会議で何度も聞き返される」「カタカナ発音から抜け出したい」「Cambridge や YouGlish を試したけど続かなかった」――こうした課題を解決するために検索する方の多くが、最終的に どのサイトを、どの順序で、どう使えば本当に伸びるのか という根本的な問いに突き当たります。

無料の発音サイトは10年前と比べて格段に充実しました。読み上げ系、発音記号辞書、実例検索、解説系――それぞれ優れた機能を備えています。それでも「使っているのに伸びない」「結局どれが自分に効くのか分からない」という声が絶えないのは、サイトそのものの質の問題ではなく、サイトと自分の課題が噛み合っていないからです。

たとえば、/r/ と /l/ の区別がそもそも曖昧な人がいくら YouGlish で長い英文を聞いても、聞き分けの土台がないため練習効果は弱くなります。逆に、発音記号は読めて個別の音は出せるが文の中で崩れる人が、ひたすら Cambridge Dictionary を引いても解決しません。伸びる人と伸びない人の差は、根性や時間ではなく、「自分のどこに穴があるかを言語化できているかどうか」で決まります。

この記事では、英語発音サイト10種を能力別に4タイプに分解し、自分のボトルネックに合わせた選び方・使い方を提示します。「おすすめ◯選」のリストではなく、能力単位で判断するための設計図として使ってください。読み終えたとき、今日からどのサイトをどう使えばいいかが自分の言葉で説明できる状態を目指します。

迷ったら、この3つから開く

先に結論だけ置きます。やりたいことによって、開くサイトが違います。どれも無料で、登録なしで試せます。

  • 単語1語の発音と発音記号を確認したいCambridge Dictionary(米英の音を聞き分けられる)
  • 英文をまるごと読み上げてほしい音読さん(貼り付けるだけ。速度も変えられる)
  • ネイティブが実際にどう言うか見たいYouGlish(YouTubeの実例を単語・フレーズで検索できる)

ただし、サイトを増やしても発音は良くなりません。読み上げ・発音記号辞書・実例検索・解説の4タイプは、それぞれ鍛える能力が違うからです。以下で10本を比較したうえで、自分のボトルネックに合う型だけを選ぶ方法を示します。

主要 英語発音サイト 10選 比較表

サイト名料金対応英語想定レベル登録要否
音読さん無料米/英初級〜中級不要
Cambridge Dictionary無料米/英全レベル不要
YouGlish無料米/英/豪中級〜上級不要
Forvo無料多言語全レベル任意
BBC Learning English無料初級〜上級不要
British Council無料初級〜中級任意
Longman Dictionary無料米/英全レベル不要
Merriam-Webster無料全レベル不要
Natural Reader無料/有料多言語全レベル任意
TTSReader無料多言語全レベル不要

音読さんで毎日英文を聞き、Cambridge Dictionary で発音記号を確認し、YouGlish で実例を検索する。それでも会議で聞き返される頻度は減らない。一方で、同じサイトを使っているのに明確に伸びた人もいます。この差は、サイトの質ではなく、サイトが鍛える能力範囲と自分のボトルネックがかみ合っているかで決まります。

英語発音サイトには、それぞれ得意な領域があります。読み上げ系サイト(TTS)は音素と調音の参照に強い。発音記号辞書は音と記号の対応づけに強い。YouGlish のような実例検索系は、文中での自然な発話を観察するのに向いています。これらは互換ではありません。同じ「発音サイト」でも、訓練している能力は別物です。

この記事では、英語発音サイトを4つの目的別タイプに分解し、自分のボトルネックに合わせた選び方と使い方を提示します。「おすすめ◯選」のリストではなく、能力単位で判断するための記事です。

結論:発音サイトは「タイプで選ぶ」が正解。一覧でハシゴしない

発音サイト4タイプの整理。タイプAの読み上げ(TTS)系は音素・調音モデルを鍛える(音読さん、Natural Reader)。タイプBの発音記号辞書は記号と音の対応(Cambridge、Longman)。タイプCの実例検索系は文中の発音・リズム(YouGlish、Forvo)。タイプDの解説系は口の形と体系理解(BBC、British Council)

最初に結論を出します。

英語発音サイトは、目的別に4タイプに分かれます。まず自分のボトルネックを特定し、その能力を鍛えるタイプのサイトに絞って使うのが、無料サイトで結果を出す唯一の道です。

理由はシンプルです。発音サイトは互換ではありません。読み上げサイトで音を聞いても、発音記号は読めるようになりません。発音記号辞書で記号を覚えても、文中のリズムは身につきません。タイプを混同したまま「おすすめサイト10選」をハシゴすると、各サイトの効果が中途半端なまま積み重なります。

4タイプの整理は以下です。

タイプ鍛える能力代表サイト
A. 読み上げ(TTS)系単語・短文の音素・調音モデル音読さん、Natural Reader、TTSReader
B. 発音記号辞書記号⇄音の対応・音素の精度Cambridge Dictionary、Longman、Merriam-Webster
C. 実例検索(コーパス)系文中の発音・リズム・アクセントYouGlish、Forvo
D. 解説系口の形・音の作り方・体系理解BBC Learning English、Sounds of English

ここで重要なのは、サイトの効果範囲を自分のボトルネックと照合することです。

  • 個別の音素(/r/ /θ/ /æ/ など)が苦手 → B(辞書)+ A(読み上げ)が有効
  • 単語は読めるが文になると崩れる → C(実例検索)+ A(読み上げ)
  • そもそも口の動きが分からない → D(解説)から始める
  • 知識はあるが体に入っていない → 練習量を増やす(サイト切替では解決しない)

「無料で使えるサイトを一通り試す」ではなく、「どの能力をどのサイトで鍛えるか」をまず決める。それが選び方の前提です。

目的別・レベル別の選び方(TOEIC帯 × 推奨サイト)

タイプ整理と並行して、TOEIC帯別の推奨組み合わせを示します。自分のスコア帯から逆引きしてください。

TOEIC帯推奨サイトの組み合わせ主な狙い
600〜700Cambridge Dictionary + BBC Learning English発音記号と音の体系を作る/個別音素を整える
700〜850YouGlish + BBC Learning English文中の音声変化と複数話者の聞き分けを鍛える
850〜YouGlish + Forvo + 学術系(British Council)上位の音声特徴と話者差・文脈差まで広げる

※スコア帯はあくまで目安です。ミニ診断(後述)でボトルネックを確定してから選ぶことを推奨します。

発音サイトで身につく能力・身につかない能力

発音サイトが効く範囲と効かない範囲を発話産出モデル(Levelt)で位置づけた図。概念化と形式化にはサイトが届かず上位特徴の効果は小さい(g=0.37)。調音と自己監視はサイトが強く支援し音素レベルの効果が大きい(g=0.82)。HVPTで聞き分ける耳を作る効果はg=0.77

発音サイトの効果範囲を理解するには、スピーキング能力を分解する必要があります。

スピーキング能力の4階層(Leveltの産出モデル)

第二言語習得研究で最も広く参照される Levelt (1989) の発話産出モデルは、発話を4つの段階に分けます。

段階内容自動化レベル
概念化(Conceptualization)何を言うか決める母語話者で自動化済み
形式化(Formulation)文法・語彙・音韻を組み立てるL2では未自動化が多い
調音(Articulation)実際に口で音を出す訓練で自動化可能
自己監視(Monitoring)出した音をチェックする訓練で精度が上がる

英語学習者がつまずく多くの問題は、Formulation(形式化)または Articulation(調音)の未自動化にあります。

発音サイトが介入する範囲:Articulation(調音)と Monitoring(自己監視)

発音サイトは、主に Articulation と Monitoring の2段階に介入します。

具体的には、サイトが正しい音を提示し、学習者がそれを参照しながら自分の発音を作る。その後、自分の発音をサイトの音や記号と照合する。この往復で、調音段階の精度と、自己監視の精度が上がっていきます。

この点は、音声認識(ASR)を使った発音学習の大規模研究でもはっきり示されています。Liu (2023) のメタ分析(複数の研究結果をまとめた分析)では、次のことが分かっています。

  • 個別の音素(/r/ /l/ /θ/ /æ/ など)の習得には効果が大きい
  • リズム・イントネーション・自然なアクセントといった上位の音声特徴への効果は限定的

発音サイトの多くは ASR を使っていなくても、「正しい音を提示して参照させる」という介入の構造は同じです。つまり、サイトを使えば個別の音素は確実に上達しやすい、しかし会議で自然に流れるリズムやアクセントまでは届きにくいと理解しておくのが妥当です。

発音サイトが介入しない範囲:Formulation と即時運用

一方、Formulation 段階や、実際の会議で「何を言うか考えながら同時に発音する」即時運用には、発音サイトの介入は届きません。

理由は2つです。

1つは、Formulation は「何を言うか考える」処理を伴うため、用意された英文を読み上げる形式のサイトでは訓練対象になりません。 2つ目は、即時運用は文脈・相手の発話・自分の意図と結びついた処理であり、サイト上の単独練習では再現できません。

つまり、発音サイトは「個別音素の精度を上げる」「正しい音を参照する」までは強い。しかし、「会話の中で即座に組み立てて自然なリズムで話す」までは届きません。ここを混同したまま発音サイトを使い続けても、会議での結果には結びつきにくくなります。

知覚訓練(HVPT)という別ルート

もう一つ、発音サイトと関連する研究領域があります。High Variability Phonetic Training(HVPT)と呼ばれる、複数話者の音声を聞き分けることで音の弁別能力を上げる訓練法です。

HVPT のメタ分析(Thomson, 2018 / Zhang et al., 2024)では、L2 学習者の音知覚に対する効果量が g = 0.77(中〜大)と報告されています。重要なのは、聞き分けられない音は正確に発音しにくいという前提です。/r/ と /l/ を聞き分けられないまま発音練習を続けても、自分が出した音が正しいかを自分で判定できません。

実例検索系サイト(YouGlish, Forvo)は、複数の話者の発音を浴びるという意味で、HVPT に近い機能を持ちます。読み上げサイトが「お手本の音を作る」訓練だとすれば、実例検索系サイトは「音を聞き分ける耳を作る」訓練です。両者は補完関係にあります。

よくある失敗:おすすめサイトを片っ端から試す

発音サイトで結果が出ない人の多くは、選び方そのものを誤っています。

典型的な失敗パターンは以下です。

失敗1:能力分解せず「サイト一覧」で選ぶ

「英語 発音 サイト おすすめ」で上位に出てくる記事は、ほぼ全てが「◯選」形式です。アプリとサイトが混在し、無料と有料が混在し、目的も混在しています。読者は「とりあえず上から試す」状態になります。

結果として、TTS で英文を聞き、辞書で記号を見て、YouGlish で実例を検索する流れを毎日繰り返しますが、どの能力も中途半端に終わります。各サイトに必要な集中時間が確保されないからです。

失敗2:自分のボトルネックを把握せず使う

発音の課題は、人によって違います。/θ/ が「ス」になる人、文末の子音が消える人、リズムがフラットな人、そもそも音素は出せるが速い会議で崩れる人。これらは別の課題です。

ボトルネックを言語化しないまま発音サイトを使うと、「全員が同じ訓練をする」状態になります。発音記号が読める人が今さら Cambridge Dictionary を引いても伸びません。逆に、音素のレベルで /r/ と /l/ が混同している人が YouGlish で長い英文を聞いても、聞き分けられないため練習にならない。

失敗3:受動的に聞くだけで終わる

読み上げサイトで英文を聞き、「なるほどこう発音するのか」で終わる学習者は多いです。しかし、Articulation 段階の能力は、自分で発声してフィードバックを得ることでしか上がりません。

Liu (2023) のメタ分析でも、フィードバックの種類が効果量を大きく分けています。明示的な訂正フィードバックがある場合の効果量は大きい一方、フィードバックなしで聞くだけ・読むだけの介入は効果が薄い。受動的にサイトを開いている時間は、発音訓練の時間として数えるべきではありません。

失敗4:1〜2週間で「効果なし」と判断する

Liu (2023) のメタ分析では、1〜4週間という短期間では、発音サイト・アプリの効果はほとんど現れないことが示されています。明らかな変化が出始めるのは、数か月単位で継続したあとです。

発音サイトを2週間試して「変わらない」と切り替える行動は、研究知見と矛盾します。サイトを切り替え続けるより、ひとつのサイトを2〜3か月続ける方が、はるかに合理的です。

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The Past 式:発音サイトの選び方マップ

発音サイトは、能力構造のどこを鍛えるかで4タイプに分けて選びます。

タイプA:読み上げ(TTS)系

鍛える能力:単語・短文の音素・調音モデルの参照、リスニング素材の音源化

代表的なサイト:

  • 音読さん:日本語UIで自然な英語TTS。アメリカ・イギリス・オーストラリア英語など複数アクセントを切り替えられる。読み上げ速度を変えられるため、初期は低速、慣れたら標準速度で使う。
  • Natural Reader:商用・教育で広く使われている読み上げサイト。多言語対応。本文と音声を同期させながら学習できる。
  • TTSReader:ブラウザ完結。会員登録不要で英文を貼って即座に音声化。

使い方の原則は「聞く→真似て発声する→録音して照合する」の3ステップです。聞きっぱなしでは発音能力は上がりません。録音と照合を入れて初めて、Monitoring 段階の精度が上がります。

タイプB:発音記号辞書

鍛える能力:記号と音の対応、未知単語の正確な発音参照

代表的なサイト:

  • Cambridge Dictionary:英語のIPA記号と音声を無料公開。英米2種類の音声を1クリックで切り替えられる。語の品詞別に発音記号が並ぶため、品詞による発音変化(present 名詞 /ˈprez.ənt/ vs 動詞 /prɪˈzent/ など)も確認できる。
  • Longman Dictionary of Contemporary English:学習者向け辞書として歴史が長い。発音記号と音声、コロケーション情報も同時に確認できる。
  • Merriam-Webster:米国英語の権威。米国ビジネス英語が中心の読者には適合。

使い方の原則は「新しい単語に出会うたびに辞書を引く習慣を作る」ことです。語彙学習と発音学習を分離せず、1回の調査で両方を行う。これにより、発音記号の読み方が自然に定着していきます。

タイプC:実例検索(コーパス)系

鍛える能力:文中での発音・アクセント・リズム、話者差・文脈差の知覚

代表的なサイト:

  • YouGlish:単語やフレーズを入力すると、その語が含まれる YouTube 動画の該当箇所を連続再生してくれる。話者・アクセント・文脈が毎回異なるため、HVPT 的な聞き取り訓練になる。プレゼン・インタビュー・ニュースなど、文脈別のフィルタも可能。
  • Forvo:単語ごとに世界中のネイティブ話者の発音録音を聞ける辞書型サイト。地域・性別・年代が異なる話者の音を浴びられる。

使い方の原則は「まず3〜5本の発音を聞き比べてから自分で発声する」ことです。1人の音を真似るのではなく、複数の音から共通要素を抽出する。これが HVPT の核です。

タイプD:解説系

鍛える能力:口の形・舌の位置・音の作り方の体系理解

代表的なサイト:

使い方の原則は「最初に体系を1度通しで学ぶ→個別音素を必要に応じて見返す」ことです。日本人学習者がつまずきやすい音(/æ/、/ɜː/、/θ/、/ð/、/v/、/r/)から先に習得する順序が効率的です。

4タイプの組み合わせ:能力単位で設計する週次プラン

タイプを単独で使うのではなく、能力に合わせて組み合わせます。

パターンX:音素のレベルで課題がある人

ボトルネック:個別の音(/r/ と /l/、/θ/ と /s/、/æ/ と /ʌ/ など)の混同

週次プラン(合計 60〜90 分):

  • D(BBC Sounds of English)で問題の音の作り方を確認:10分
  • B(Cambridge Dictionary)で同じ音を含む単語を5語ピックアップ:10分
  • A(音読さん)で各単語を聞いて録音→照合:20分
  • C(Forvo)で同じ音を含む単語の複数話者発音を聞き比べ:10分
  • 仕上げ:問題の音を含む短文を3つ作って音読:10分

無料サイトで「聞く→真似る→録音→照合」を回すだけでも、音素レベルの精度は十分に上げられます。フィードバック付きの発音アプリ(AI採点系)との併用判断は、別記事『英語発音アプリの選び方』を参照してください。

パターンY:単語は読めるが文になると崩れる人

ボトルネック:文中の音声変化(リエゾン・脱落・弱形)、リズムの不在

週次プラン(合計 60〜90 分):

  • C(YouGlish)で対象フレーズの実例を5本聞く:15分
  • A(音読さん)で同じフレーズを通常速度→低速→通常速度で確認:15分
  • B(Cambridge Dictionary)で重要語の強勢位置を確認:10分
  • 仕上げ:その文を10回音読して録音→YouGlish の音と照合:20〜30分

このパターンでは、辞書よりも実例検索(C)の比重を上げます。文中の発音は単語の発音記号だけでは捉えきれないからです。

パターンZ:体系が頭に入っていない初期段階の人

ボトルネック:発音記号が読めない、口の形が分からない、何から始めればいいか分からない

週次プラン(合計 60〜90 分):

  • D(BBC Sounds of English)で母音→子音→二重母音の順に通しで視聴:30分(初週のみ)
  • B(Cambridge Dictionary)で頻出単語の発音記号を確認しながら聞く:20分
  • A(音読さん)で短い文を音読:10分

初期段階では、無理に C(実例検索)を使う必要はありません。体系を作る方が優先です。

記事内ミニ診断:自分のボトルネックを5分で特定する

5分ミニ診断で発音のボトルネックを特定する図。音素レベルがright/lightやthink/sinkで曖昧ならタイプB辞書とタイプA読み上げ、耳作りにC。文中の音声変化で連結や弱形が出ないならタイプC実例検索とタイプA。発音記号が読めない体系の把握ならタイプD解説

発音サイトを選ぶ前に、自分のボトルネックがどこにあるかを言語化します。所要時間は5〜10分です。

Practice 1:音素レベル診断(2分)

以下のペアを発音し、録音して聴き返してください。違いが自分で聞き取れるかが判定軸です。

ペア発音記号
right / light/raɪt/ vs /laɪt/
think / sink/θɪŋk/ vs /sɪŋk/
bat / but/bæt/ vs /bʌt/
ship / sheep/ʃɪp/ vs /ʃiːp/
van / ban/væn/ vs /bæn/

判定:2ペア以上の区別が曖昧、または聴き返して同じに聞こえる場合、音素レベルがボトルネックです。タイプB(辞書)+タイプA(読み上げ)+HVPT用にタイプCを並行で使います。

Practice 2:文中の音声変化診断(2分)

以下の英文をナチュラルスピードで音読し、録音してください。

I’d like to talk about the priorities for the next quarter.

ポイントは3つです。

  • “I’d like to” が “I’d-like-to” のように単語ごとに区切れていないか
  • “talk about” が “tal-ka-bout” のように連結するか
  • “for the” が “for-the” のままで、”forthe” のような弱形になるか

判定:単語を1つずつ区切って読んでいる、リエゾン(連結)や弱形がほぼ出ていない場合、文中の音声変化がボトルネックです。タイプC(実例検索)+タイプA(読み上げ)を中心に使います。

Practice 3:体系の把握度診断(1分)

以下の発音記号を、見ただけで何の音か答えてください。

  • /æ/ /ʌ/ /ɑː/
  • /θ/ /ð/
  • /ɜː/ /ʊ/

判定:3つ以上「音が出てこない・違いが言えない」場合、体系の把握がボトルネックです。タイプD(解説)から始めて、まず体系を作ります。

診断結果の使い方

主たるボトルネックが特定できたら、前章のパターン X・Y・Z のうち、自分に該当する設計を採用します。

複数該当する場合は、Zが該当するなら最優先で対応します。体系を持たないまま個別の音や文中変化を練習しても、知識が断片化します。次に X(音素)、最後に Y(音声変化)の順で対応するのが効率的です。

ビジネスパーソンの実例:3つのパターンと選んだサイト

実際にThe Pastで対応する典型ケースを3つ示します。

ケース1:個別音素が弱い学習者(30代・営業職)

TOEIC 850。読み書きはできるが、海外顧客との電話で “pardon?” と聞き返される頻度が高い。ミニ診断で /r/-/l/ と /θ/-/s/ の混同を確認。

選んだサイト構成:

  • メイン:Cambridge Dictionary(タイプB)で /r/ /l/ /θ/ を含む単語を毎週10語ずつ確認
  • 補助:音読さん(タイプA)で同じ単語を録音→照合
  • 並行:Forvo(タイプC)で同じ単語の複数話者発音を聞き比べ
  • アプリ:ELSA Speak で同じ音素のレッスンを毎日10分(有料)

3か月後、電話での聞き返し頻度が体感で半減。

ケース2:文中の音声変化が崩れる学習者(40代・エンジニア)

TOEIC 900。個別音素は明瞭だが、英語ニュースが速いと崩れて聞こえる。自分の発話もぶつ切りでリズムが英語的でない。

選んだサイト構成:

  • メイン:YouGlish(タイプC)で会議頻出フレーズを毎週5つ、それぞれ実例を5本ずつ視聴
  • 補助:音読さん(タイプA)で同じフレーズを通常→低速→通常で確認
  • 補助:BBC Learning English(タイプD)で「connected speech」と「weak forms」の解説動画を視聴

2か月後、英語の自然な強弱が出るようになり、会議で聞き取られやすくなった。

ケース3:体系がまだ作られていない学習者(30代・マネージャー)

TOEIC 720。中学高校で発音記号を習ったが、ほぼ覚えていない。Cambridge Dictionary を引いても記号が読めず、結局カタカナ読みに戻ってしまう。

選んだサイト構成:

  • メイン:BBC Learning English(タイプD)で母音→子音→二重母音を全44音通しで視聴:初月で完了
  • 補助:Cambridge Dictionary(タイプB)で頻出単語の発音記号を音と一緒に確認
  • 控えめに:音読さん(タイプA)で短い文を音読
  • 使わない:YouGlish はこの段階では情報過多になるため後回し

2か月後、辞書の発音記号が読めるようになり、新しい単語の発音をその場で確認できる状態になった。発音サイトを使い始める前段階として、体系の構築が必要だった典型例です。

辞書サイトの音声が合成音か録音かで、真似してよい範囲が変わります。読み上げ音声の扱い方は英語の読み上げツールは発音の手本になるか|使える範囲にまとめています。

まとめ

英語発音サイトは、能力構造の中で位置づけて使うと効果が出ます。

  • 発音サイトは4タイプ(読み上げ/発音記号辞書/実例検索/解説)に分かれる
  • サイトが効くのは「正しい音を作る」「自分の発音を照らし合わせる」段階。個別の音素(/r/ /θ/ など)には効果が大きい
  • 一方、リズム・即時運用といった上位の能力には、サイト単体では届きにくい
  • 複数話者の発音を浴びる「実例検索系」サイトには、聞き分け力を上げる効果がある(HVPT研究)
  • 1〜2週間の短期使用ではほとんど効果が出ない。継続が前提

選び方の順番は以下です。

  1. 自分のボトルネックを「音素/文中の音声変化/体系の把握」のどこに特定する
  2. ボトルネックに合うタイプのサイトに絞る
  3. 「聞く→発声する→録音して照合する」の3ステップを必ず入れる
  4. 2〜3か月の継続を前提に設計する

「無料サイトを片っ端から試す」のではなく、「自分のどの能力をどのサイトで鍛えるか」を決める。これが、発音サイトで結果を出している学習者に共通する設計です。

自分のボトルネックを言語化したい方へ

発音サイトの選び方の前段階で、「自分の本当のボトルネックがどこにあるか」を専門家と一緒に整理することが、最短ルートです。

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  • 音素・文中の音声変化・体系把握のどこに課題があるかを30分で言語化
  • どのタイプのサイトを優先するか、有料アプリやコーチングを併用すべきかを判断
  • 自分専用の学習設計案を提示

「発音サイトを試したが伸びを感じない」「どのサイトが自分に合うか分からない」という方は、診断から始めることをおすすめします。

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参考情報・出典

最終アクセス:2026-06(各サイトの仕様・URLは更新されるため、最新情報は公式サイトでご確認ください)

  • Liu, M. (2023). The effectiveness of automatic speech recognition in ESL/EFL pronunciation: A meta-analysis. ReCALL, Cambridge University Press. https://www.cambridge.org/core/journals/recall/article/effectiveness-of-automatic-speech-recognition-in-eslefl-pronunciation-a-metaanalysis/A915444CF252B61D14961D2FE733822D
  • Levelt, W. J. M. (1989). Speaking: From intention to articulation. MIT Press.
  • Thomson, R. I. (2018). High Variability [Pronunciation] Training (HVPT): A proven technique about which every language teacher and learner ought to know. Journal of Second Language Pronunciation. https://www.jbe-platform.com/content/journals/10.1075/jslp.17038.tho
  • Zhang, R. et al. (2024). Enhancing Pronunciation Learning through High Variability Phonetic Training: A Meta-analysis. Language Teaching Research Quarterly. https://eurokd.com/doi/10.32038/ltrq.2024.40.02
  • Cambridge Dictionary(発音記号・音声)https://dictionary.cambridge.org/
  • BBC Learning English(The Sounds of English)https://www.bbc.co.uk/learningenglish/(リンク先は2026-06時点・公式サイトでご確認ください)
  • British Council LearnEnglish(Pronunciation)https://learnenglish.britishcouncil.org/
  • Longman Dictionary of Contemporary English https://www.ldoceonline.com/
  • Merriam-Webster Dictionary https://www.merriam-webster.com/
  • YouGlish https://youglish.com/
  • Forvo https://forvo.com/
  • 音読さん https://ondoku3.com/
  • Natural Reader https://www.naturalreaders.com/
  • TTSReader https://ttsreader.com/