IELTSライティング Task2の書き方|設問タイプ別の構成テンプレと減点される理由
IELTSライティングTask2でスコアが止まる人の多くは、英語力ではなく「設問への答え方」でつまずいています。
Task2は、与えられたテーマについて250語以上のエッセイを40分で書く問題です。配点はTask1の2倍で、ライティング全体のスコアを左右します。しかし、設問のタイプを読み違えたり、構成の型を持たずに書き始めたりすると、語彙や文法が正しくても採点基準の上で減点されます。
この記事では、Task2の5つの出題パターンと、それぞれに対応する構成テンプレートを、コピーして使える英文サンプルとともに示します。あわせて、採点4基準(TR・CC・LR・GRA)のどこで減点されるのかを具体的に分解します。読み終えたとき、初見のテーマでも「何を・どの順で・どう書くか」が決まる状態を目指します。
結論:Task2は「型」を設問タイプごとに使い分ければ書ける
先に結論を示します。
Task2のスコアは、英語の難しさではなく、設問タイプの判別と構成の型の精度で決まります。
理由はシンプルです。IELTSの採点者は、内容が正しいかではなく、設問の要求に論理的に応えているかを見ているからです。「正しい意見」を書く試験ではありません。問われた条件をすべて満たし、筋の通った段落で展開できているかが測られています。
ここで重要なのは、Task2の設問は5つのパターンに分類でき、それぞれ要求される構成が異なるという点です。意見を述べる問題、両論を議論する問題、原因と解決を示す問題では、書くべき内容の順序が変わります。この違いを無視して同じ型で書くと、Task Response(設問への応答)で大きく減点されます。
つまり、Task2の攻略は、難しい表現を覚えることではありません。設問タイプを正確に見分け、対応する4段落の型に、易しくても正確な英語を流し込むことです。型を持てば、初めて見るテーマにも対応できます。
Task2の基本情報|配点・語数・時間配分を先に固定する
書き方に入る前に、試験の枠組みを正確に押さえます。ここを誤解したまま練習すると、対策の方向がずれます。
IELTS Writing は Task1 と Task2 の2問構成で、試験時間は合計60分です。Task2はそのうち40分を使うのが標準です。
| 項目 | Task2 の基準 |
|---|---|
| 語数 | 250語以上(不足はペナルティ) |
| 推奨語数 | 260〜290語 |
| 時間配分 | 40分 |
| 配点比重 | Task1の約2倍 |
| 採点基準 | Task Response / CC / LR / GRA の4つ |
語数は250語が下限です。250語を下回ると Task Response で減点されます。一方で、語数を増やしすぎると文法ミスが増え、主張の一貫性が崩れます。260〜290語を現実的な目標にするのが安全です。
40分の使い方も型で固定します。書き始める前に、設問を分析しアウトラインを作る時間を必ず確保します。
| フェーズ | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 設問分析 | 3〜5分 | タイプ判別・立場決定・アイデア出し |
| アウトライン | 3〜5分 | 4段落の骨格をメモ |
| 執筆 | 25〜28分 | 段落ごとに書く |
| 見直し | 3〜5分 | 文法・スペル・語数の確認 |
最初の数分でアウトラインを固めるほうが、結果的に速く書き終わります。型なしで書き始めて途中で迷うのが、最も時間を失うパターンです。

Task2の採点4基準|どこで減点されるかを能力単位で分解する
なぜ減点されるかを理解するには、まず何が測られているかを正確に把握する必要があります。
Task2は、4つの基準でそれぞれ独立して Band 0〜9 で採点されます。各基準の重みは均等で、4基準の平均がライティングのスコアになります(出典:IELTS Writing Task 2 Band Descriptors, British Council)。
| 採点基準 | 略称 | 測定している能力 |
|---|---|---|
| Task Response | TR | 設問の要求にすべて応え、立場が明確で一貫しているか |
| Coherence and Cohesion | CC | 段落構成・論理展開・接続の適切さ |
| Lexical Resource | LR | 語彙の幅・正確さ・パラフレーズの自然さ |
| Grammatical Range and Accuracy | GRA | 文構造の幅と文法の正確さ |
ここで見落とされやすいのは、4基準が独立して採点されるという事実です。総合6.0は、4つすべてが6.0という意味ではありません。1つでも低い基準があると、他が良くても平均が引き下げられます。
逆に言えば、伸び悩んでいるときは、4基準のうち最も弱い1つを特定し、そこを集中的に直すのが最短です。以下で各基準のBand 6とBand 7の差、そして減点される具体的な理由を分解します。
TRで減点される理由|設問への応答
TRは、最も見落とされやすい基準です。英語が正しくても、設問の条件を満たしていなければここで落ちます。
減点される典型は次の3つです。
- 設問タイプを読み違えている(議論型なのに意見型で書く、など)
- 立場が曖昧で、段落ごとに揺れている
- 設問の問い(特に2問あるタイプ)の片方しか答えていない
Band 6は「設問に応えているが展開が不十分な箇所がある」状態、Band 7は「全条件に応え、立場が明確で一貫して展開されている」状態です。差を生むのは具体性です。”this causes many problems” で止めず、どんな問題がなぜ起きるかまで書ききると、TRは上がります。
CCで減点される理由|論理展開と接続
CCは、段落の組み立てと文と文のつながりを評価します。
減点される典型は次の3つです。
- 段落の区切りが不明確(1段落に複数の主張が混在)
- 各段落の冒頭に Topic sentence(主張文)がない
- 接続詞の乱用(実際にはつながっていないのに Moreover を並べる)
Band 6は「段落構成はあるがつながりが弱い箇所がある」、Band 7は「段落構成が明確で論理的な流れが一貫している」状態です。接続詞は数ではなく、意味のあるところだけで使います。
LRで減点される理由|語彙の幅とパラフレーズ
LRは、語彙の幅と正確さ、そして言い換え(パラフレーズ)の自然さを評価します。
減点される典型は次の3つです。
- 同じ語を3回以上繰り返す(important, important, important…)
- 設問の語句をそのまま書き写す(パラフレーズしていない)
- 不自然なコロケーション(do a mistake など)
Band 6は「ある程度の幅はあるが不自然な表現が散見される」、Band 7は「幅広い語彙を正確に使い、パラフレーズも自然」な状態です。難しい単語を狙うより、知っている語を正確に使い分けるほうが安全です。
GRAで減点される理由|文法の幅と正確さ
GRAは、文構造のバリエーションと文法の正確さを評価します。
減点される典型は次の3つです。
- 単文だけで複文・複合文がない(安全だが幅が出ない)
- 冠詞・前置詞・主述一致の基本ミスが頻発する
- 仮定法や関係詞を狙って崩れる
Band 6は「単文と複文が混在し、ミスはあるが理解は妨げない」、Band 7は「多様な構文を使い、ミスが少ない」状態です。ここで重要なのは、難しい構文を増やすと正確さが落ちるトレードオフが起きやすい点です。まず単文を複文に書き換える練習から始めます。

Task2の基本構成|どのタイプにも共通する4段落テンプレート
5つのタイプに入る前に、すべてのタイプに共通する骨格を固めます。Task2は4段落で書きます。
▼ 以下の4段落テンプレートをそのままコピーして使えます
各段落の役割は次の通りです。
- Introduction:設問を自分の言葉で言い換え(パラフレーズ)→ 自分の立場を明示する
- Body:Topic sentence(主張)→ Explanation(説明)→ Example(具体例)の順
- Conclusion:Body の要約 → 立場の再確認。新しい情報は入れない
Bodyの中の型は、頭文字をとって覚えます。
主張だけで具体例がない段落は、採点者には「思いつき」に見えます。各Bodyに必ず1つ具体例を置くことが、TRとCCの両方を支えます。
導入で使える型も固定しておきます。
▼ 以下の導入テンプレートをそのままコピーして使えます
設問文をそのまま写すと、LRで「パラフレーズができていない」と判断されます。導入の1文目は必ず言い換えます。
Task2の5つの出題パターンと構成テンプレート
ここからが本題です。Task2の設問は5つのタイプに分かれ、それぞれ要求される構成が異なります。まず見分け方を示し、次に各タイプの構成と英文サンプルを提示します。
設問タイプは、キーフレーズで判別します。
| タイプ | キーフレーズ | 要求 |
|---|---|---|
| Opinion(意見型) | To what extent do you agree or disagree? | 賛否の立場を明示し一貫して支持 |
| Discussion(議論型) | Discuss both views and give your own opinion. | 両論を述べ、自分の意見も示す |
| Cause & Solution(原因解決型) | What are the causes? What solutions…? | 原因と解決策を対応させて述べる |
| Adv & Disadv(利点欠点型) | Do the advantages outweigh the disadvantages? | 両面を述べ、どちらが上回るか判断 |
| Positive/Negative(評価型) | Is this a positive or negative development? | 発展・変化への評価を示す |
見分けを間違えると、書く前から減点が確定します。設問分析に最初の3〜5分を使う価値はここにあります。
パターン1:Opinion(意見型)
「To what extent do you agree or disagree?」と問う、最も基本的なタイプです。賛成・反対・部分的賛成のいずれかの立場を明示し、最後まで一貫して支持します。
▼ 以下のOpinion型の構成をそのままコピーして使えます
設問例:Some people think that students should be taught to compete, while others believe that cooperation is more important. To what extent do you agree or disagree?
▼ 以下の段落サンプルをそのままコピーして使えます
理由を述べる際のつなぎ表現を型として持っておきます。
▼ 以下のつなぎ表現をそのままコピーして使えます
パターン2:Discussion(議論型)
「Discuss both views and give your own opinion.」と問うタイプです。両方の見方を公平に述べたうえで、自分の意見も示します。自分の意見を書き忘れると Task Response が大きく下がります。
▼ 以下のDiscussion型の構成をそのままコピーして使えます
設問例:Some people believe that university education should be free, while others think students should pay. Discuss both views and give your own opinion.
▼ 以下の段落サンプルをそのままコピーして使えます
両論を対比させるつなぎ表現を型にします。
▼ 以下の対比表現をそのままコピーして使えます
パターン3:Cause & Solution(原因解決型)
「What are the causes? What solutions can be suggested?」と問うタイプです。原因と解決策の両方を述べます。重要なのは、解決策が原因に対応していることです。対応していないと論理性(CC)が下がります。
▼ 以下のCause & Solution型の構成をそのままコピーして使えます
設問例:In many cities, traffic congestion is becoming worse. What are the causes of this problem, and what solutions can be suggested?
▼ 以下の段落サンプルをそのままコピーして使えます
「To address this」で前段落の原因を受けると、原因と解決策の対応が明確になり、CCが安定します。
パターン4:Advantage & Disadvantage(利点欠点型)
「Do the advantages outweigh the disadvantages?」と問うタイプです。利点と欠点の両面を述べ、最後にどちらが上回るかを判断します。”outweigh” が問われている場合、比較の結論が必須です。これを忘れると Task Response が下がります。
▼ 以下のAdv & Disadv型の構成をそのままコピーして使えます
設問例:More and more people are working from home. Do the advantages of this trend outweigh the disadvantages?
▼ 以下の段落サンプルをそのままコピーして使えます
導入と結論の両方で「outweigh(上回る)」をはっきり示すと、比較の結論を求める設問に正確に応えられます。
パターン5:Positive or Negative(評価型)
「Is this a positive or negative development?」と問うタイプです。社会の発展や変化に対して、肯定的か否定的かの評価を示します。Discussion型と似ていますが、こちらは「発展・変化」に対する評価が求められる点が異なります。
▼ 以下のPositive/Negative型の構成をそのままコピーして使えます
設問例:In many countries, people are choosing to have children later in life. Is this a positive or negative development?
▼ 以下の段落サンプルをそのままコピーして使えます
評価型では、導入で評価の方向(positive / negative)を一度示し、結論で再確認します。立場が途中で揺れないことが TR を支えます。

記事内トレーニング|設問を見て型を選ぶ練習
ここまでの知識を、5分で体に落とし込みます。狙いは、設問を読んだ瞬間にタイプを判別し、対応する型を選べるようにすることです。
Practice 1:設問タイプの即時判別(2分)
次の3つの設問を読み、キーフレーズからタイプを判別してください。
答えは、(1) Opinion型、(2) Cause & Solution型、(3) Advantage & Disadvantage型です。”agree or disagree” は意見型、”causes / measures” は原因解決型、”outweigh” は利点欠点型の合図です。判別が3秒でできるようになるまで、過去問のキーフレーズで反復します。
Practice 2:導入文のパラフレーズ(3分)
次の設問の1文目を、自分の言葉で言い換える練習です。
設問の “children → young learners”、”foreign language → second language”、”primary school → early school years” のように、各語を同義の表現に置き換えます。設問をそのまま写さずに言い換えられると、LRが安定します。難しい語に置き換える必要はありません。意味が変わらない範囲で別の語にすることが目的です。
Task2でスコアを落とすNGパターン
最後に、減点を生むNGをまとめます。ここまでの基準と照らして確認してください。
- 設問タイプを読み違える:議論型を意見型で書くなど。TRが大きく下がる
- 立場が曖昧・段落ごとに揺れる:賛成か反対か最後まで決まらない。TRが下がる
- 2問あるのに片方しか答えない:原因解決型・評価型で起きやすい。TRが下がる
- 設問文をそのまま書き写す:パラフレーズしていない。LRが下がる
- 同じ語を繰り返す:important を何度も使うなど。LRが下がる
- 接続詞を乱用する:つながっていないのに Moreover を並べる。CCが下がる
- 具体例がない:主張だけで終わる段落。TRとCCが下がる
- 単文ばかりで複文がない:安全だが幅が出ない。GRAが下がる
- 語数が250語未満:ペナルティ対象。TRが下がる
- 難しい構文を狙って崩れる:仮定法・関係詞のミス。GRAが下がる
これらはすべて、4基準のどれかに直結します。書き終えたら、この一覧で自己チェックする習慣をつけると、減点の多くは事前に防げます。
まとめ
IELTSライティングTask2でスコアが止まる原因は、英語力ではなく、設問への答え方と構成の型の不足です。
Task2の設問は5つのタイプに分かれ、それぞれ要求される構成が異なります。意見型・議論型・原因解決型・利点欠点型・評価型のキーフレーズを見分け、対応する4段落の型に流し込むことが、初見のテーマに対応する最短ルートです。
採点は TR・CC・LR・GRA の4基準で独立して行われます。総合スコアを動かすには、最も弱い1基準を特定し、そこで起きている減点を一つずつ潰していく必要があります。難しい表現を増やすより、易しくても正確な英語を、型に沿って正しい順序で並べるほうが、スコアは先に動きます。
今日からできる最初の一歩は、過去問の設問を見て、3秒でタイプを判別する練習です。型を選べるようになれば、書く前の迷いが消えます。
採点基準の理解を深めたい方は、4基準の評価軸を能力単位で分解した解説もあわせてご覧ください。
自分のエッセイがどの基準で減点されているか知りたい方へ
Task2でつまずく最大の理由は、TR・CC・LR・GRAの4基準のどこで減点されているかを、一人では特定しづらいことです。GRAが弱いのにLRの語彙を増やし続けると、時間をかけてもスコアは動きません。
The Pastの無料カウンセリングでは、現在のエッセイを採点基準に照らして分解し、どの基準を、どの順序で直すべきかを設計します。減点の原因を構造で把握したい方は、一度ご相談ください。
FAQ
Q. テンプレートを使うと減点されますか?
A. テンプレートそのものは減点対象ではありません。減点されるのは、内容に関係なく定型文を貼り付けるだけの場合です。テンプレートは「構成の骨格」として使い、Body の中身は設問ごとに変える必要があります。型は守り、中身は設問に合わせる。これが正しい使い方です。
Q. 語数は何語を目標にすべきですか?
A. 250語が下限です。下回ると Task Response でペナルティを受けます。現実的な目標は260〜290語です。語数を増やしすぎると文法ミスが増え、一貫性が崩れるため、むやみに長くする必要はありません。
Q. 設問タイプを見分けられないと、どのくらい影響しますか?
A. 影響は大きいです。たとえば議論型(両論を述べる)を意見型(片方の立場のみ)で書くと、設問の要求を満たしていないと判断され、Task Response が大きく下がります。英語が正しくても、ここで上限が決まります。最初の3〜5分を設問分析に使う価値はここにあります。
Q. 難しい単語を使えばLRは上がりますか?
A. 必ずしも上がりません。難しい語を不自然に使うと、かえって減点されます。LRで評価されるのは、語彙の幅と正確さ、そしてパラフレーズの自然さです。知っている語を正確に使い分け、設問の語を言い換えられるほうが、安定して上がります。
Q. 独学でTask2のスコアは上げられますか?
A. 構成の型を覚える段階は独学でも可能です。ただし、4基準のどこで減点されているかの特定は自己診断が外れやすく、間違った基準を練習し続ける原因になります。一度は添削を受けて、自分の減点パターンを正確に把握することを推奨します。
参考情報・出典
- IELTS Writing Task 2 Band Descriptors(public version, British Council) https://takeielts.britishcouncil.org/sites/default/files/ielts_task_2_writing_band_descriptors.pdf
- IELTS公式「IELTS Writing」テスト形式(IDP IELTS) https://ielts.idp.com/prepare/article-ielts-writing-test-format
- British Council「Understanding the IELTS Writing band descriptors」 https://takeielts.britishcouncil.org/take-ielts/prepare/free-ielts-practice-tests/writing
- IELTS.org「Academic Writing – sample test questions」 https://ielts.org/take-a-test/preparation-resources/sample-test-questions/academic-test